通訳案内士の試験前日に過去問を見て絶望の湯船にどっぷり浸かる

資格。日本には様々な資格が。
何も持っていないわたくし。そして数年に一度発作的に欲しくなるつま。
そんな台湾人つまがなぜか欲する資格のお話。

つまですが、おそらく日本語検定二級を持っているはずです。
大昔に、日本国内の大学に入学するために必要だったからと聞いた覚えがあります。
それ以外の資格保有については聞いたことがありません。
わたくしですが、冒頭でもお伝えしたとおり、持っておりません。
いや、持っています。中学の頃に、英検四級。
それ以外は持っていません。

先日、つまが通訳かなんかの資格を取得する試験のために日曜日にでかけていきました。
子ども二人を置いて。
聞かされたのは前日の夕食時。

つま  「明日、試験だから」
わたくし「えっ、なに? 試験?」
つま  「夕方まで」
わたくし「何の?」
つま  「………なんとか士」
わたくし「………」

ひたひたと忍び寄る絶望感。
たとえてみれば、森で野良パンダに遭遇した感じ。
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何の資格かも言えない台湾人つまが、日本の資格を、ノー準備、ノー勉強で取得できるわけもなく。
受験番号が記載された葉書を見せてもらうと、確かになんとか士。
どうやら繁体字で答える問題、そして日本語で答える地理や歴史の問題がある模様。

昨年の出題をネットで検索し、つまとパソコンの前に並んで座ります。

わたくし「いいですか? これが昨年の試験問題です」
つま  「はい」
わたくし「繁体字で受けることのできる筆記試験です。さて………内、内弁k、内弁慶とはなんですか?」
つま  「なにそれ?」
わたくし「………」

様々な日本語の意味を繁体字で書くという問題。
問題の一部は下記のような感じ。

内弁慶、大往生、居留守、ランドセル、納品、ジレンマ、グミ………

1問1点で全15問。
過酷。この試験過酷。

わたくし「ランドセルはわかるだろう?」
つま  「こどもがつかうリュック」
わたくし「………まぁ、ねぇ~」

ランドセルですらこれ。まぁ、答えとしては△といったところ。
なにせ1点の問題。半分の0.5点とはいきません。

さすがにやばいと感じたのでしょう。
様々な想い、そして様々な思惑を一言で表現します。

つま  「もう、遅い?」

この一言、見事。10点あげてもいい。

わたくし「まぁ、何事もね、受けてみなきゃね、受けるだけならタダだしね」
つま  「………」
わたくし「お前………明日、行かないつもりか? せめて………」
つま  「………10000円」

すべてを悟ったわたくし。
受験料は破格の10000円。
JNTOさんぼりすぎ。

もう、意気揚々と競馬場に行って、10000円落とした気分なわけです。
心なしか血の気の引いたつまの表情。
気を取り直してみます。

わたくし「日本地理と歴史、一般常識問題があるから、まだ何とかなるって」

もう、うつむいたままで顔すら上げないつま。

わたくし「大学、日本文化学部だったんじゃなかったか?」
つま  「そんな感じ」

そんな感じってなんだ?

日本の歴史と日本の地理の問題に目を通します。
絶望という浴槽にどっぷりと浸かるわたくしとつま。

わたくし「これからはお金払う前に相談してね」
つま  「そうですね」

つま全面降伏。こんな日、きっと二度と来ない。

ちなみに合格率。
昨年は25%。一昨年前までは15%前後を推移。
調べてみると難関とのこと。

そして、当日。
試験会場よりつまから入電。
テンションはマックス。それもそのはず。
まったくもって歯が立たないのですから。

わたくし「帰ってくるのか?」
つま  「デパート行く。子どもたちお願い」

切れる電話に、聞くむすこ。

むすこ 「ママ、なんだって?」
わたくし「買い物に行くそうだ」
むすこ 「ふーん」

前回は数年前のこと。
旅行関連の資格を取りたいと、わたくしに内緒で教材を5万円で。
今回は受験料1万円。

次はなんの資格が欲しいと言い出すことやら。

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