普段はほとんど紙幣を持たせてもらえないわたくし。
それでも、月に数度、つまからの買い物指令があったりします。
そんなお話を。
買い物指令はある日突然やってきます。
職場の静寂を破る着信音。
つまと表示されるサブディスプレイ。
おそるおそる通話ボタンを。
わたくし「何でしょう?」
つま 「お金ある?」
わたくし「たぶん」
つま 「いくら?」
カバンから小さな小銭入れを取り出し、その場で硬貨を数えます。
わたくし「450円くらい」
つま 「焼きそばに使うお肉買ってきて」
こうして仕事帰りにお肉を買って帰ったりするわけです。
最近では、お使いミッションをコンプリートすると、報酬を手にすることができます。
ですので、しばらくミッションがない場合、たいてい500円前後しか持っていません。
そして先日、またもお使いミッション発生。
内容は、暑さからか夕食をつくることを放棄した『とある女性』のために、KFCを購入すること。
もちろん、とある女性とその配偶者、そして二人の5歳になる子どもの三人分。
もちろん、ミッションをコンプリートできるほどの資金はありません。
たばこを買ってしまったことで、お財布には250円ほど。
ビスケット一個が関の山。
お金がないというキーワードから、先日このブログで書いた記事を思い出しました。
>つまから100元札を5枚もらい、うち300元を鞄のポケットへ。200元をお財布に。
>台北駅前の新光三越で別れ、一人旅がスタートしました。
このときの300元は一体いずこへ。
つま 「一回帰ってきて、お金渡すから」
わたくし「あい」
電話を切ってから、思い出してみます。
コンビニで二冊の地図を買いました。
一冊目の地図がいまいちで、もう一冊買ったのです。
ですので手元には、前々回の旅で購入した地図もあわせて三冊の地図が。
ペットボトルのお水を一本買いました。
途中、自動販売機で600ccのビタミンウォーターを買いました。
MRTに一度乗りました。
地図が一冊88元で、二冊買いましたので176元。
お水が18元。ビタミンウォーターが25元。
MRTが20元。
全部で239元。
カバンから300元を出した記憶もなく。
ということはカバンにしまったままなのではないのか。
調べてみると、ありました、300元。
これが発見した100元札3枚。
200元をオーバーした39元は、小銭入れに入っていた硬貨で何とかしたのでしょう。
発見した300元をポケットに入れ、家に戻ります。
さっそくお金をもらいKFCへ。
三人分の夕食を購入し、ミッションは無事クリア。
報酬として、おつりと1000円札1枚を入手。
ここで交渉に打ってでるわたくし。
わたくし「あのですね、両替ってしてもらえますでしょうか?」
つま 「?」
不思議そうな顔をするつま。
わたくし「台湾元を日本円に。現在のレートで」
つま 「………いいですよ、出して」
わたくし「いいの?」
つま 「もちろん。持ってる台湾元と、さっきあげた日本円、全部出して」
ポケットから、もらったばかりの1000円札と100元札3枚を出すわたくし。
計4枚の紙幣がつまの手に。
つま 「いいですか? この300元と1000円はほとんど同じ価値です」
わたくし「はい」
つま 「これが、今、あなたが受け取る日本円、1000円です」
わたくし「はい」
つま 「普通、日本で両替する場合、1元、3円くらいですので得してますよ」
わたくし「ありがとうございます」
つま 「そして、この300元は、両替を受けたわたしのものです」
100元札3枚が、つまのブランドものの財布の中に消えます。
わたくし「………いやいやいや、待てコラ」
つま 「何?」
わたくし「おかしいでしょ? 300元とられただけじゃない。返しなさいよ」
つま 「この300元はもともと誰の? そうです。わたしのものです」
『タータッタタターリーララララー♪』
この両替商、超危険。
300元まんまととられてしまいました。
もう二度と戻ってこない300元。
さようなら300元。
でもですね、300元渡されて、1000円取られなくって本当によかった。
みなさん、台湾で両替したお金は、全部、台湾で使い切ってしまいましょう。